令和3年度。
GIGAスクール構想の推進により1人1台の学習者用コンピュータが整備され、その活用が本格化する1年がスタートします。
ICTを基盤とした学習環境により、これまでの学習活動がより豊かになり、これまでとは違った学習活動が創出されることも、期待されています。
その拠り所となるのは「新学習指導要領」です。
根幹となる3つの資質・能力「言語能力」「情報活用能力」「問題発見・解決能力等」の育成においても、ICT環境が機能することが前提となるのは間違いありません。
様々活用や授業実践を進めていく中で、上手くいくケース(成功事例)もあれば、上手くいかないケース(失敗事例)も出てくるでしょう。
「上手くいくケース(成功事例)」は共有し、発信し、広めていきたいですよね。
「上手くいかないケース(失敗事例)」は、あまり共有されない、発信されないことが多いと思います。
この「失敗事例」に遭遇した時に、
「どう乗り越えるか?」
がとても大切で、そのプロセスに大きな価値や今後への教訓が詰まっているのではないでしょうか。
失敗を乗り越える術がなければ、学びが豊かになるどころか、ICTアレルギーが出る人が増えるかもしれません。
また、「良くない活用や実践」に気が付かないと、効果を得られるどころか、問題が起こりやすくなるかもしれません。
「良い活用や実践」を評価できる観点(味方・考え方)も大切になってきます。
「失敗事例」を乗り越えるために、
「良い事例」を評価できるために、
【8冊の書籍】を紹介します。
1人1台環境を提案し、その活用や実践研究をサポートしてきた経験を踏まえて、選書しています。
派手な服や装飾品よりも、「体幹を鍛える」「基礎体力を向上する」ような書籍が中心です。
絶版となっているものもありますが、色褪せるどころか、今こそ輝きを増す内容ばかりです。
当然、この他にも優れた書籍は沢山存在しますが、機会があれば、ぜひお読みください。
これから先の教育を豊かにする土台を形成することができるはずです。
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GIGAスクール時代の教育を豊かにする【8冊の書籍】(出版年代順)
「アラン・ケイ」 (1992年:アスキー ※絶版)
Alan Curtis Kay (原著),、鶴岡 雄二 (翻訳)
「インターネットの子どもたち (今ここに生きる子ども)」(1997年:岩波書店 ※絶版)
三宅なほみ(著)
「新・コンピュータと教育」(1997年:岩波書店 ※絶版)
佐伯胖(著)
「ヴィゴツキー入門」(2006年:子どもの未来社)
柴田義松(著)
「パフォーマンス評価入門」(2012年:ミネルヴァ書房)
ダイアン・ハート(著)、田中耕治(翻訳)
「形成的な評価のために」(2016年:明治図書出版 ※復刻版)
梶田叡一(著)
「教育のワールドクラス 〜21世紀の学校システムをつくる」(2019年:OECD・ベネッセコーポレーション))
アンドレアス・シュライヒャー(著)
「学校の大問題 これからの教育リスクを考える」(2020年:SB新書)
石川一郎(著)