令和2年度、夏。
GIGAスクール構想に関する施策が全国各地で展開され、学習者用コンピュータや校内NW整備などの調達が進められています。
1人1台という大規模なICT環境を「学習環境」として機能させていくためには、機器の調達や整備だけではなく、関係する様々な要素について俯瞰的に捉えた上で、漏れのない対応が求められます。
関係要素を網羅的に洗い出し、整理するためのフレームワークである「ロジックツリー」を用いて、GIGAスクール構想の全体像を俯瞰してみました。
今年度、すぐに検討・実施が必要となる要素。
次年度以降の対応を検討し、予算要求等の事前準備が必要となる要素。
次年度にとどまらず、今後も継続する必要がある要素。
それらの実現のために、どこが主管し、どこと連携していくべきか。
など、全体や各要素を検討する上での叩き台になればと思います。
基本版と、各要素の実施年度等の「凡例」を加え色分けしたものを作成しています。
この記事の最下部からダウンロード可能です。
【活用方法】
・全体構想を描き、デザイン(設計)し、共有するためのツールです
・過不足部分について、加筆/削除/修正等行ってください
・各項目について「だれが、いつ、どのように」を確認
・各項目の要件については、担当者(部署)等が整理
・要件を持ち寄り、全体の過不足を検討
・稼働後は、改善点の検討共有にも活用
【注意点】
注1
「ツリーを作ること」が目的ではありません。
検討を進めるとツリーの構成要素が増えると思いますが
「全体像の把握・共有」「抜け漏れのチェック」により、「全体のバランスを取りながら事業を推進すること」が目的です。
注2
「環境整備」「利用者保護(セキュリティ面の対応)」「利活用促進(主導権の委譲等)」が一体とならなければ、1to1導入による学習プロセスの充実(学習環境として機能する状況)には至らない可能性が高まります。
制限過多、教授主導型の活用では、新学習指導要領に寄与し難く、主体的・対話的で深い学びの実現から遠ざかることが懸念されます。
注3
バランスが取れていないと綻びが生じ、活用しない(できない)理由が積み重なっていきます。
利用者保護(教育情報セキュリティーの理解・啓発等)が弱ければ、事件事故の発生機会が増加します。
利活用促進が弱ければ、従来の授業進行の中に収まろうとし、教員の負担が増加する結果活用停滞へ向かうことが考えられます。
PDF、PowerPointファイルで提供しています。
ダウンロードしてご活用ください。