ICT活用研修レポート(タキソノミーテーブルと授業デザイン/かるたで学ぶ情報モラル・情報セキュリティ)

12月12日、修道中学校・修道高等学校様(広島市)にて、
「学習目標から考える授業デザインとICT活用」
「かるたを使って楽しく学ぶ情報モラル・情報セキュリティ」
と題したICT活用研修を実施させていただきました。

約100名の先生方が参加され、対話を繰り返しながら受講してくださいました。

 

 

「学習目標から考える授業デザインとICT活用」

1:国内の学校におけるICT活用の動向、現状、問題点など

 データや写真をご覧頂きながら、ICT活用の問題点について話し合っていただきます

2:アクティブラーニングの視点からの授業改善

 次期学習指導要領を見据え、アクティブ・ラーニングの視点、手段と目的、知識の量を削減せずに学習過程の質的改善を目指す、という部分について共有します

3:学習目標から考える授業デザインとICT活用

 学習目標を質的・段階的に整理するためのフレームとして「タキソノミーテーブル」(ブルームのタキソノミーの改訂版)を用いる方法を解説。
 実際に担当している教科のある単元を想定し、その学習目標をタキソノミーテーブルを使って整理(単元設計)していきます。

 学習目標は、学習者の活動を想定して検討する(〇〇が出来る等、動詞で考える)

 目標に向かう手立てとしてICTを活用するか否か、活用するならばどのような機器やソフトか、についても検討します。

1−2−3の流れで研修を行いました。

タキソノミーテーブルという共通のフレームを用いることで、学習目標や単元授設計を理解・共有しやすくなり、教科内で、また教科を超えた意見交流が活性化します。

単元の流れを客観的に整理することで、授業の繋がりや全体のゴールをイメージしやすくなります。

知識の量を削減せずに、学習過程の質的改善を実現するためには、限られた時間の中で、ICTを効率的に活用しながら、知識の応用や分析〜評価、そして創造的な学習活動を目指していく流れを意識した単元及び授業デザインが必要になる、と提案させていただきました。

「かるたを使って楽しく学ぶ情報モラル・情報セキュリティ」

1:情報モラル・情報セキュリティに関連する最近の事件等を解説します。(佐賀県の高校で発生した不正アクセス事件や中高生の逮捕事案等)

2:情報モラルかるたを実施

 実際に「情報モラルかるた(NEL&M版)」を実施していただきます。

 かるたの後は、読み札の内容に応じて仕分けします。

 最後に、自作のかるたにチャレンジしていただき、グループの中で良い作品を選定し、発表してもらいます。

この研修では、情報モラル・情報セキュリティに関する幅広い知識(関係法令を含む)についてかるた遊びを通して網羅的に触れ、その内容についてグループで話し合います。

かるた作りでは、インプットした知識のアプトプットが求められますし、グループ内で作品を選定する際には、情報モラル・情報セキュリティに関する内容の分析や評価を伴う活動に発展します。

非常にシンプルな流れですが、楽しく積極的な学習活動を体験できる内容です。

(情報モラルかるたのタキソノミーテーブルは記事上部に画像を掲載しています。黄色の部分が研修で展開している学習目標と活動です)

当然、情報モラル・情報セキュリティに関する基本知識の理解や、指導等への応用をイメージしてただける内容です。
和気藹々とした雰囲気の中、楽しみながら受講していただきました。

このような機会をいただき、関係の先生方に感謝申し上げます。

 

NEL&Mでは、学校におけるICT活用に関する研修等を承っております。

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